Practice For Intermediate Drummers

ドラム中級者のための練習 ※他サイトへの無断転用を固く禁じます。

Interpolation

Rock / Pops

ここでは中級者のための練習法を紹介します!

 その名は「インターポレーション」なるもの。
 
「モチーフ」と呼ばれるリズムの原形を様々な形で読み替えていく練習法です。日本語に訳すと"Interpolation"は「改竄」(かいざん)となります。「改ざん」と聞くと勝手に文章を書き換えてしまうような悪いイメージがあるかもしれませんが、譜面に書かれたものをその曲調に応じてフレージングして行くと説明すればわかりやすいでしょうか。
 
ではまず「モチーフ」を見てください。

 
4小節からなるもので、各小節にシンコペーションを含んでいます。
2拍毎に言葉にすると「タタータ、ターター、ターター、ンタータ、ターター、タタータ、タタータ、ターンー」となります。
 
スティッキング(手順)には原則があります。表は利き腕、裏はもう一方の手、4分音符が続く時は交互に打つというものです。
 
右利きの場合このモチーフは、「RLLRL,RLLL,RLRLL,RLLR」となります。
 
次にこのモチーフ・フレーズをバスドラムで読み替えます。両手はエイトビートをキープすると次のような演奏になりますね。
 

 
簡単にできましたか?
 
では次は8分裏のハイハット・オープンで挑戦してみましょう!
 

 
今度はモチーフ・フレーズをライド・シンバルのカップの部分で叩きながら、ポピュラーなエイトビートをバスドラ&スネアで保ちます。
 

 
大分読み替えの意味が分かってきましたね?
最後は両手足のコンビネーションで練習してみましょう。両手がモチーフ・フレーズ、その間を埋めるようにバスドラムが入ります。足で踏むハイハットは、4分音符が安定したら、8分音符、8分裏とチャレンジしてみましょう。
 

 
 
 
 
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March / Rudiments

ここではスネアでの読み替え(インターポレーション)を中心にした練習になります。

元のリズムのアイディアである「モチーフ」を確認しましょう。
 
1.

 
2拍毎に読むと各小節が、「タタータ、ターター」「ターター、ンタータ」「ターター、タタータ」「タタータ、ターンー」となります。
 
これをバスドラムで読み替えて、両手は右フラム、左フラムと交互に打つようにしましょう。エイトビートに慣れた体には最初戸惑う練習でしょう。
 
2.

 
次に8分音符自体をハネたリズムに替えて読んでみましょう。1番のモチーフの譜面とよく見比べてください。
 
3.

 
この3連符の譜面を8分の12拍子に書き換えると下記のようになります。
 
4.

 
今度はアクセントでモチーフのフレーズのみを浮き上がらせるようにします。
 
5.

 
最後にノンアクセントの音符(ゴーストノート)は、すべてダブル・ストロークに置き換えて練習してみましょう。
 
6.

 
スティッキングは「 RLL R,LLRR L, RLLRR, LRRLL」~のようになります。
 
 
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Uneven / Shuffle

アンイーヴン、跳ねるリズムで練習しましょう。

元のリズム・アイディアである「モチーフ・フレーズ」を読み替える、という所は今までと一緒です。跳ねるリズムについてよくわからない場合は、前項のマーチングの後半をお読みください。
 
1.

 
これが「モチーフ」です。これを8分音符の単位で跳ねるリズムに読み替えてみましょう。
 
2.

 
このようになりますね。
 
そしてこれをバスドラムで読みながらシンプルなシャッフルのパターンを作ります。
 
3.

 
上記のパターンができたら、スネアではゴースト・ノートを加えてみましょう。
 
4.

 
大きなグルーヴを作るために、ハーフタイムにしてバックビートの位置を3拍目に移動してみましょう。
 
5.

 
ここまでは、ハネたリズム・パターンの練習です。次にタムへの移動や音価(音の長さ)によるフレージング練習に移ります。
 
モチーフ・フレーズをアクセント音として浮き上がらせたものを8分の12拍子で表したものが以下の譜面です。
 
6.

 
6番のアクセント音、右手のアクセントはフロア・タム、左手のアクセントはハイ・タム、ノンアクセント音はスネアで鳴らし、更にバスドラムはアクセントに重ね、フット・ハイハットは4分、もしくは2,4拍を保ちます。
 
7.

 
最後はビッグバンドの譜面などで役に立つ読み方の練習です。8分音符は短い音なのでスネアで鳴らし、4分音符はクラッシュ・シンバルとバスドラで鳴らします。
 
8.

 
 
 
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Latin / Swing

ラテンリズムとスウィング

ここも基本は同じ「モチーフ」を使って読み替えをしていきます。
 
まずは確認のためにモチーフを。順番に練習してきた人はもうリズムを覚えてしまったかもしれませんね。
 
1.

 
モチーフを元にまずは、ボサノヴァのフィールで練習してみましょう。バランスが取れるようになったら音質も気にしてみましょう。クローズド・リムショットでモチーフ・フレーズを鳴らし、バスドラムはフラットフット(かかとを付けた踏み方)でストローク後に打面からビーターを離すようにすると温かい音になります。
 
2.

 
同じブラジルのサンバ・フィール。カットタイム表記は2分の2拍子を示します。2拍単位でグループとして捉えてある程度のテンポを出して練習するようにしましょう。
(2分音符で100~120BPM)
 
3.

 
これもブラジルのリズムですが、バスドラムの位置が変わっています。バイオンと呼ばれるものです。これもサンバ同様に2分音符で100~120BPMで練習しましょう。
 
4.

 
今度はキューバのリズムです。ライド・シンバルのカップを使ってモチーフ・フレーズを鳴らします。クローズド・リムショットとタム移動でコンガの模倣をし、バスドラムはベーシストのトゥンバオと呼ばれるリズムを支えるようにします。
 
5.

 
最後はスウィング・フィールです。モチーフ・フレーズを揺れるリズム(3連符)で解釈し、8分音符はスネア、4分音符はバスドラで演奏するようにします。固定されている箇所はライドとハイハット。スウィングの特徴であるシンバル・レガートを刻みます。
 
6.

 
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